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蹴上発電所(けあげはつでんしょ)[Keage Hydropower Plant]

所在地
 左京区
 
選定番号
 第8−037号
  


推薦理由(抜粋)
 琵琶湖疏水の水を利用した日本初の一般供給水力発電所。明治45 年(1912)に建てられた第二期の建物は赤煉瓦の外観で,蹴上のランドマークである。明治時代の水力発電所現存する例は珍しく,貴重である。



認定番号
 第249号

認定理由
 蹴上発電所は、明治23年(1890)の琵琶湖疏水の開削に際して蹴上に開設された水力発電所で、事業用の発電所としては全国初の施設であった。計画では琵琶湖疏水は運河による水車動力を想定していたが、建設工事中に工事主任であった田邊朔朗が米国コロラドアスペンの水力発電所を視察した結果、水力発電へと方針を転換し、蹴上発電所が建設された。
 その後、京都三大事業の一事業として、明治45年(1912)に第二琵琶湖疏水が完成すると、その水量を利用して、第二期の蹴上発電所が建設された。これが現存する煉瓦造の建物である。蹴上と南禅寺船溜の落差を利用し、洗堰から鉄製の送水管を引いている。
 建物は、桁行約40メートル、梁間約15メートルの規模を有する。屋根は人工スレートであったが、戦後の修理時に銅板葺に変更されている。外観は赤煉瓦にモルタルによって垂直方向を意識した白いラインでアーチの形状をかたどっている。凸型の平面で、北西側に正面入口を設け、上部に円窓を嵌めている。一方、南西側面は突出部分を中央に配して左右対称の外観としており、三条通からの眺望を意識していることが推測される。当初、内部は発電設備を設置した大きな吹抜け空間で、操作室部分に一部2階が設けられていた。地階は当初、送水された水でタービンを回す空間であった。戦後、京都大学の研究施設が入居した際、鉄筋コンクリート造の床や壁面が増設されている。第二期建物は発電機能を終えているが、敷地内では、昭和11年(1936)建築の第三期発電施設が現役の施設として機能している。
 蹴上発電所の第二期建物は、明治末期の煉瓦造の発電所上屋が現存する全国的にも希少な事例である。京都の近代化に重要な役割を果たした施設を、現在でも目にすることが出来る貴重な事例である。



 国指定重要文化財(建造物)


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